スピニングリールについて超初心者向けの説明です。
リールは見れば分かるとは思いますが、どんなリールを選べば良いのか?
リールの名前の横にある数字やアルファベットってどんな意味?があるのかをなるべく分かりやすく説明します!
スピニングリールとは
まずはこちらがスピニングリールです。
「投げる」事が非常に得意なリールでトラブルも少ないのでシーバスフィッシングでは好んで使われますがもちろんエサ釣りにもなんでも使われる一般的なリールです。
リールといったら大体スピニングリールの事を思い浮かべると思います。
スピニングリールの各部名称
釣りの会話の中でリールの各部名称はよく出てきます(スプールとか、ドラグとか)ので名称と働きは目を通しておいて欲しいトコロ。
リール各部名称 | 役割 |
---|---|
ボディ | 動力となるギアが格納されている。シマノは分解可能だが、ダイワは基本不可。 |
ローター | ローターが回転する事により、ベールに掛かったラインがスプールに巻かれる。 |
ハンドル | 手に持つところ。シングルハンドルとダブルハンドルがある。 |
リールシート | ロッドに取り付ける部分。 |
スプール | ラインを巻き付けておく場所。 |
スプールエッジ | ラインが放出される際に当たる大切な部分。ここにキズが入ると飛距離が落ちたりラインが切れる事も。 |
ドラグノブ | ドラグを調整する為のつまみ |
ラインストッパー | 釣行後、ラインを挟み込んで仮止めしておく便利なパーツ。 |
ベール | ラインを出ないように押さえる部品。ベールを起こしせばラインが放出される。 |
ラインローラー | 巻取り時のラインのねじれを抑え、摩擦を軽減する為の回転するパーツ。 |
スピニングリールの番手(番号)の意味
スピニングリールの名前の横にある番号は「番手」(ばんて)と言い、「1000番,2000番」等の表記がこれにあたります。
本当に初心者だとなんのこっちゃ?!って人も多いと思うので解説。
番手の数字が表す意味
この番手とは簡単に言うとリールの「大きさ」を表しています。
番手の数字が大きいほど、見た目的にもリールが大きくなっていきます。
小さいリールで1000番から大きい物では8000番等あります。 (さらに大きい物もあります。)
上の画像はダイワのレガリスというリールなのですが、左が2000番で右が3000番です。
大きさが違うのがわかるかな?
リールの大きさが違うと何が違うの?
リールの大きさ(番手)が違うと何が変わるのでしょうか?
上の画像のレガリス2000番と3000番のスペックをちょっと比較してみよう。
リールの番手 | ハンドル1回転の巻取り長さ | 自重 | ドラグ力 | PEライン1号の巻ける量 | スプール径 | ハンドルの長さ |
---|---|---|---|---|---|---|
レガリス2000S | 68cm | 190g | 5kg | 約155m | φ42 | 45mm |
レガリス 3000CXH | 93cm | 220g | 10k | 200m | φ48 | 55mm |
簡単に言うと、リールが大きくなるほどにパワーが上がって糸がたくさん巻けるけど重くなってくよって事です。
詳しく説明してみましょ!
ハンドル1回転の巻取り長さ
3000番のレガリスはハンドルを1回転回すと93cmラインを回収出来るとあります。
基本的にはリールが大きくなるとライン回収量も増えると思って大丈夫ですb
ラインをあまり回収したくない釣りは小さいリール、素早く回収したい時は大きいリールが向いてるって事ですね!
自重/ドラグ力
リールが大きくなるに比例して、基本的に重くなりドラグ力が上がっていきます。
ドラグ力とは、「その力まで加えた時にドラグが滑り出す値」で、レガリス3000番では最大10kgまでの負荷をかけながらラインを送りだす事が出来ます。
逆にレガリス2000番ではドラグ力は5kgとなっていて、5kg以上の負荷を掛けながらラインを送ることは出来ません。
大きい魚とやり取りする場合にはドラグ力の高い大きなリールを、逆にそこまで強いドラグ力が不要な魚釣りでは無駄にリールが重くなってしまいます。
PEライン1号の巻ける量
基本的にリールが大きくなるに従ってスプールも大きくなります。
その為、巻けるラインの量も増えていきます。
ラインをたくさん出す釣りでは大きなリール、逆に不要であれば小さいリールのが無駄がありません。
たくさんラインを巻ける=ライン代もかかりますからね(笑)
スプール径
スプール径が大きくなるほどラインが巻ける量が増えるのと、径が大きくなる事によりライン放出がスムーズになり飛距離がアップします。
(スプールが大きくなる事による飛距離UPの恩恵は結構大きいです。)
従って飛距離が必要な場所では番手も大きな物を使用します。
ハンドルの長さ
こちらもリールが大きくなるに比例してハンドルも長くなります。
ハンドルが長いほどにテコの原理でパワーがあがりますが、長さ分だけ重くなります。
リールの番手はメーカー共通の規格では無い
リール選びの非常にややこしい要因の一つが、リールの大きさ(番手)はメーカー共通の規格ではなくて独自に決めているって事。
ダイワとシマノ両社で大体同じくらいの番手を表にしてみるとこんな感じ。
もうすでにややこしいでしょ?
DAIWA | 1500番 | 2000番 | 2500番 | 3000番 | 3500番 | 4000番 |
SHIMANO | 1000番 | 2000番 | 3000番 | 4000番 | 5000番 | 6000番 |
ダイワの3000番は、シマノの4000番と同じ様な大きさだったのだ。
・・・だった?
そう、2018年以降、リール番手問題に大きな変化がありました。
ダイワがリールの新基準、「LT」ライト&タフコンセプトを打ち出し、ついでに分かりづらかった番手表記をシマノに寄せた表記に変わりました。(ほぼ統一化)
ダイワのLT企画のシマノとの番手換算表は以下になります。
上の表はスプールの径を基準に両社HPを参考にした物で、厳密に言うと若干差はありますが大体こんな感じの感覚で大丈夫です。
ダイワのLT3000番はシマノでいう3000番と大体一緒って事ですね。
昔と比べてやっと分かりやすくなりました。
リールのアルファベットの意味は?
さて、リールの番手が分かったら次は、数字の横のアルファベットの意味についてです。
こちらもダイワとシマノ共に表記の仕方が若干違う為、個別に説明していきます。
全部覚えなくても大丈夫です、この記号ってなんだっけ?という時に読み返してもらう程度で。
割とそんな感じです。
ダイワのリールのアルファベットの意味
まずはダイワからで、さきほどから例に出している上の画像のレガリスをご覧ください。
リール表記にこう書いてあります。
「LEGALIS LT3000-CXH」このCXHの部分が意味不明ですよね?
ダイワの公式HPに読み方がありますのでまずはこちらを。
この表を参考にLEGALIS LT3000-CXHを分かりやすく当てはめてみよう。
赤字になっている部分が僕が変えたところです。
となり、問題のCXHは
C=コンパクトボディ
XH=ギア比がエクストラハイギアとなります。
レガリスというLT3000番のコンパクトボディでギア比がエクストラハイギアのリールだよ、という意味になります!
読み方がなんとなくわかった所で、じゃあ他にどんな種類のアルファベットがあるのか?
どういう意味を持ってるのか?一覧表で見てみよう。
特殊表記 | FC=フィネスカスタム | 繊細な釣りの為の超軽量化モデル |
QD=クイックドラグ | ドラグの緩める/締めるをドラグノブ半回転で調整可能 | |
糸巻量 | D=深溝) | 通常のスプールよりもより多くのラインを巻けるスプールに変更したモデル。 青物釣り等、たくさんのラインを必要とする釣りに。 |
S=浅溝) | 通常のスプールよりもライン糸巻量が少ないスプールに変更されている。 ラインを無駄に多く巻かなくて済む。 | |
SS=超浅溝) | 浅溝よりも糸巻量をさらに減らしたスプール。 遠くまでラインを飛ばす必要の無い釣りを想定している。 | |
サイズ | C=コンパクトボディ | 一つ小さいボディを採用。例えば3000番のスプールを2000番のボディに乗せ、糸巻量を確保しつつ、軽量化が可能。 |
ギア比 | P=パワーギア | ギア比【4.9以下】ハンドル1回転あたりの巻取量が減るが、巻取パワー(トルク)はあがる |
表記無し | ギア比【5.0~5.4】基準となるノーマルギア | |
H=ハイギア | ギア比【5.5~5.9】ノーマルギアに比べ1回転あたりの巻取量が多くなるが、巻取パワー(トルク)はさがる | |
XH=エクストラハイギア | ギア比【6.0以上】ハイギアをよりギア比を高くしたもの。高速巻きが必要な釣りで使用される事が多い | |
ハンドル | DH=ダブルハンドル | ダブルハンドルに変更されたモデル。 基本的にはエギング用を想定したモデルについている事が多い。 |
シマノのリールのアルファベットの意味
続いてシマノのリールの意味については基本的なリールの読み方自体はダイワとほぼ一緒です。
アルファベット記号の意味が一部、スプール表記がダイワとは異なりますね。
尚、公式HPに記号の意味が載っていたのでそのまま記載してます。
C=コンパクトサイズ | 標準の3000番と比べると、糸巻量は3000番で同じですがボディサイズは1ランク小さいボディになっています。 |
PG=パワーギア | パワフルな巻上げが可能で巻上感も軽いですが巻上速度は遅いです |
HG=ハイギア | 高速巻上が可能ですが巻上感は少し重たくなります |
XG=エクストラハイギア | HGより高速巻上が可能ですが巻上感もさらに重たくなります |
M=ミディアムディープスプール | スプールがノーマルよりも少し浅溝タイプになります |
S=シャロースプール | スプールが浅溝タイプです。細めの糸を無駄なく巻くのに最適です |
SS=スーパーシャロースプール | スプールがシャローよりもさらに浅溝タイプです。細めの糸を無駄なく巻くのに最適です |
DH=ダブルハンドル | ダブルハンドル仕様です。 |
DXG S LEFT | ドラグ付き、エキストラハイギア仕様、スットブレーキ左ハンドル仕様 |
DXG S RIGHT | ドラグ付き、エキストラハイギア仕様、スットブレーキ右ハンドル仕様 |
D TYPEーG | ドラグ付き、=ローギアのゴリ巻き仕様 |
シーバスルアー釣りのリールの選び方
ざっと簡単ですがリールの読み方と意味がなんとなく分かったと思います。
初心者のうちは自分の中に基準が無いと思うので、まずは一般的にシーバスで使うと良いと言われているリースの番手と仕様をリールを使う場所別に確認してみよう。
一般的にシーバスリールに向いているといわれるスペック
使用場所 | ダイワ/シマノ番手 | スプール | 糸巻き量 |
---|---|---|---|
ボートや小場所 | ダイワLT2500 シマノ2500 | 浅溝スプール | PEライン約100m |
湾口部や漁港等の中場所 | ダイワLT3000 シマノ3000 | 通常スプール | PEライン100~150m |
サーフや河口等の大場所 | ダイワLT4000 シマノ4000 | 通常か深溝スプール | PEライン150~200m |
ボートやピンポイントな小場所で使うなら2500番
シーバスで使うリールとしては小型とされる2500番リール。
スプールも小さくなる為飛距離は落ちるが、小型な分軽くて扱いやすい為正確さが必要なボートや橋脚下等の狭い場所が向いている。
青物狙い等の他の釣りで使うには小さい番手となる為、浅溝スプールにしてシーバス特化リールとして使う事が多い。
小場所でなくても、軽量特化タックルが好きな人は◎。
湾口部や漁港等の中場所で使うなら3000番
シーバスリールの番手としては最もスタンダードでどんな場所でも使いやすい3000番。
小場所から大場所までバランスが取れていて場所を選ばない。
特化しているわけではないがオールマイティーに使え、シーバス以外にもサーフでの青物釣りやヒラメにも使える。
基準が分からない人はまずは3000番を選ぶのがベストで、おそらく3000番を使用しているシーバスアングラーが一番多いです。
サーフや河口等の大場所で使うなら4000番
最後にシーバスリールとしては大型な4000番は、サーフや大型河川等の飛距離が必要かつ魚のサイズが大きい場所に特化したパワーのある番手です。
しかしそれ以外の中場所等ではオーバースペックになりがちで重く操作性にかけるので大場所をメインとするアングラー専用で青物狙いでも使用する番手です。
リールを選ぶときの考え方&最初のシーバスリールは3000番がオススメ。
ざっくり場所ごとにリールの選び方が感覚としてわかってもらえたらなと思います。
最後に、一般的なリールの番手選びの具体的な考え方について紹介しますので参考にして下さい。
まず、以下の表はダイワとシマノのリールの基本的な番手と仕様を表にした物です。
リールのラインナップを見ると大体こんな感じでズラーっと種類が多くて迷っちゃうと思います。
DAIWAリールラインナップ | SHIMANOリールラインナップ |
---|---|
LT1000S | 1000 |
LT2000S | C2000S |
LT2000S-XH | C2000SHG |
LT2500D | 2500 |
LT2500S-XH | 2500SHG |
LT3000D-C | C3000 |
LT3000-CXH | C3000HG |
LT3000S-C-DH | C3000XG |
LT4000D-C | 4000 |
LT4000D-CXH | 4000XG |
LT5000D-CXH | C5000XG |
大体のリールは上のようなラインナップが基本になっている事が多く、他にも専用の仕様、特化仕様があるものもあります。
この表を基に、シーバスに向いている番手を選んでみよう。
どんな理由で選んでいるか気にしてもらえると参考になるかも。
DAIWAリールラインナップ | 理由 | SHIMANOリールラインナップ | |
---|---|---|---|
× | シーバスには小さい | ||
× | シーバスには少し小さい | ||
× | シーバスには少し小さい | ||
〇 | LT2500 | 小場所や軽量リールとして | 2500 |
〇 | LT2500S-XH | 小場所のハイギア仕様 | 2500SHG |
◎ | LT3000 | 中場所、バランスの良い番手 | C3000 |
◎ | LT3000-CXH | 中場所、バランスの良い番手のハイギア仕様 | C3000HG |
△ | LT3000S-C-DH | ダブルハンドルのエギング仕様。 あえて選ぶのも良い | C3000SDH |
〇 | LT4000 | 大場所、大物狙いのパワータイプ | 4000 |
〇 | LT4000-CXH | 大場所、大物狙いのハイギア仕様 | 4000XG |
△ | LT5000-CXH | 大場所、高速巻き特化だが重い | C5000XG |
こんなイメージになります。
リールによってかなりの種類の仕様があるので一様に語る事は出来ないのですが、最初のリールは一番標準的な3000番のリールが使いやすいと思います。
3000番を使っていく中でもう少し飛距離が欲しいから番手を上げようとか、もっと軽くしたいから番手を下げよう等、自分のスタイルを探していくのが分かりやすい&面白いと思います。
どのリールを選んでもシーバスのリール選びが間違ってるという事はありません。
基本的には操作性や感度を重視すれば小型のリールに、飛距離やパワーを重視すれば大型のリールになります。
自分の目的にあったリールを選ぶ事が番手選びの基本になります。
ローギア(ノーマルギア)が良いのか?ハイギアが良いのか?については賛否両論あるのですが、現状はハイギア派が多い様に感じます。
リールのギア比については僕の持論もありますので別記事にしています、興味があればご覧ください。
以上でシーバスのリースの選び方でした!
リールの種類やモデルが非常に多いのでややこしいですが、基準が出来ればその分自分のスタイルにあった番手を選ぶ事が出来るのも面白いところです。
最初のシーバスリールの具体的なおすすめリールに関してはこちらの記事で紹介させていただきます!
リールにはダブルハンドルもあります。
シーバスリールにダブルハンドルを使用する有効性についてはこちらの記事を参考に。
シーバスの釣り方まとめはこちら
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